ロタウイルスワクチンを接種される方へ

(2015/3/31 最終更新)

 2011年12月1日から、「ロタリックス」、2012年8月1日から、「ロタテック」の予約を開始しており
ます。

 ロタウイルス胃腸炎は、感染性胃腸炎のひとつで、乳幼児の重症胃腸炎のうち最も頻度の高い胃腸炎
です。国内では、年間約79万人が受診し、その約10%が入院しています。ロタウイルス胃腸炎には5歳ま
でに、ほぼ100%の子供が罹ると言われ、生後3カ月を過ぎてからの初感染時に重症化しやすいことが知
られています。激しい嘔吐・下痢を繰り返すため、水分補給が十分にできず、気付かないうちに脱水状態
に陥ってしまうこともあります。重症化すると、脳炎・脳症になると後遺症が残ることがあり、最悪の場
合、乳幼児の命を奪うことさえあります。多くは3歳前の目が離せない時期にかかるため、ロタウイルス
胃腸炎を発症すると、家族が付きっきりで看ることも多くなり、感染した患児はもちろんのこと保護者へ
の負担も大きいことから、ワクチンが果たす役割が期待されています。

 ロタリックスロタテックは、いずれもロタウイルス胃腸炎から赤ちゃんを守るための経口(内服する
タイプの)弱毒生ワクチンです。ロタリックスは、生後6週から24週までの赤ちゃんに、4週以上の間隔
2回接種することで、重症ロタウイルス胃腸炎の発症を96%予防できます。ロタテックは、生後6週
から32週までの赤ちゃんに、4週以上の間隔で3回接種することで、重症ロタウイルス胃腸炎の発症を
98%予防できます。

 ロタリックス、またはロタテック内服後、腸重積の頻度が増加する可能性が示唆されています。
正確な頻度は不明ですが、100万人あたり数十例の頻度と考えられます。ワクチン接種後2週間以内、
とくに1週間以内の繰り返す嘔吐(ときに血便)は、腸重積の可能性がありますので、なるべく早く医師の
診察を受けるようにお願いします。

 安全性が十分に確認されるまでの間は、ロタリックス・ロタテックの1回目の接種は、生後15週未満(14
週6日目)まで
の赤ちゃんを対象とし、それ以降の赤ちゃんは、お受けできません(15週を超えた赤ちゃん
に対する安全性は確立していません)。

 現在のところは市町村や国からの助成は受けられず、1回あたりロタリックスは13,400円ロタテック
は9,300円の自己負担となります。

 どちらかのワクチンを接種すると、途中から他方のワクチンに変更することはできません

  ロタリックス ロタテック
材料ウイルス ヒトロタウイルス(G1P[8])を弱毒化した
生ワクチン
ウシロタウイルスV7に、ヒトロタウイルスのG1, G2, G3, G4を組み入れた遺伝子組み換えウイルス4種と
ウシロタウイルスVP4にP[8]を組み入れた遺伝子組み換えウイルス1種の計5種のウイルスを混ぜた生ワクチン
国際誕生 2004年7月 2006年2月
国内発売 2011年11月 2012年7月
価数(ウイルスの種類) 1価 5価(5種類のウイルスが入っている)
接種方法 2回接種(経口、1回に1.5ml) 3回接種(経口、1回に2ml)
ワクチンのウイルス量 106個 (ヒトロタウイルスなので、よく繁殖する) 107~8個 (ウシロタウイウルスでヒト腸内での繁殖が悪いため、ワクチンのウイルス量を多めにしている)
周囲への感染(腸からウイルス排泄量) 多い (ヒトロタウイルスなので、よく繁殖する) 少ない (ウシロタウイルスなので、ヒト腸内での繁殖が悪い)
予防効果 G1P[8]1種類のロタウイルス株のワクチンですが、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]の他の種類のロタウイルスに対する予防効果も認められています ヒトに病原性を持つG1P[8]、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]の全てのロタウイルスをカバーした予防効果が認められています
欠点 1価のため、G1P[8]以外の免疫の誘導はやや弱い(特にG2P[4])ようです 腸管内でワクチンウイルスが増殖中に他の遺伝子組み換えが生ずる可能性が理論上、0ではありません