子宮頸がん予防ワクチンは「積極的な推奨をしていません」?

(2014/11/02 最終更新)

 平成25年6月17日、厚生労働省は「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆様へ」という形で、子宮
頸がん予防ワクチンの接種を積極的にはお勧めしないという告知を行いました。
 「積極的にはお勧めしない」とは、「受けるように努力する義務がなくなった」という意味では、水痘や
おたふくかぜのワクチンと同様に、接種するかどうかを保護者が選択できるようになったことを意味しま
す。しかし、定期接種のワクチンですので、費用は全額補助されるし、もしワクチンによって健康被害が
起こっても、手厚い救済措置(予防接種健康被害救済制度による補償)を受けることができます
つまり、接種するかどうか任意に選択できるけれども、費用はかからないし、定期接種としての補償も受け
られるということです。

 子宮頸がん予防ワクチンは、日本を除く世界各国で、約1億5千万回使用された膨大なデータが集積
れています。その結果は、ほかのワクチンと同様に、ゼロリスクではあり得ませんが、安全性の高さが証
明されています。接種をことさらに急ぐ必要はありませんが、必要以上に恐れる必要もありません

 有効性とリスクを理解していただくうえで、さらに詳しい情報が必要な方は当クリニックの医師に相談し
てください


(2016/05/04 最終更新)

 2016年4月18日、日本小児科学会をはじめとして、国内の複数の関連学会が協調して「子宮頸がん
ワクチンの積極的な接種を推奨する
」との見解を発表しました。

(2017/09/12 最終更新)

 2017年8月28日、日本産婦人科学会は、「子宮頸がんワクチン接種の 積極的勧奨の早期再開を強く
求める声明
」を発表しました。

子宮頸がん予防ワクチンを接種される方へ

 子宮頸(けい)癌は我が国では20歳代から30歳代までの若い女性の死因の第一位を占めており、年々
増加している病気です。1年間に約10000人の女性がこの病気にかかり、約3500人の方がなくなっている
と推定されています。この病気は,全女性の約80%が一度は感染するヒトパピローマウイルス(HPV)
いうウイルスの感染で起こります。多くの人は自然治癒するのですが、一部の方では感染後数年して感
染部位が癌に変化します。子宮頸がんの原因はHPVの中でも主に16型と18型であることがわかっていま
す。また、HPVの6型と11型は、外陰部や膣に見られるやっかいなイボである尖圭(せんけい)コンジロー
の主な原因となります。いずれも主に性行為を通じて感染します。

 子宮頸がん予防ワクチンは2種類あり、日本ではサーバリックスが2008年12月に、ガーダシルが2011
年8月に発売されました(3種類目のワクチンも開発が始まっていますが、現在発売のめどは立っていま
せん)。ワクチンの種類により接種スケジュールや予防できるウイルス感染症の内容が異なりますが、
子宮頸がんの予防効果に大きな差はないと言われています。いずれのワクチンも性行為開始前に接種
を始めることが望ましく、半年間で3回、筋肉注射で接種します。推奨年齢は11歳から14歳です。HPVワ
クチン接種により約70%の子宮頸がんを予防できるとされます。しかしこのワクチンで防げない型のウイ
ルスもありますので、必ず子宮頸がん検診を受けることが大切です。両ワクチンともに、効果は20年くら
い続くと予想されており、現在のところは、追加接種は不要と考えられています。どちらのワクチンも公費
で接種できますが、どちらかのワクチンを接種すると、途中から他方のワクチンに変更することはできま
せん
 
  サーバリックス ガーダシル
薬品名 組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン
(イラクサギンウワバ由来)
組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン
(酵母由来)
国際誕生 2009年10月 2006年6月
国内発売 2009年12月 2011年8月
予防できるHPVの型 HPV16型・18型
(高リスク型)
HPV16型・18型
(高リスク型)

HPV6型・11型
(低リスク型)
効能・効果 ヒトパピローマウイルス16,18型感染に起因する以下
の疾患の予防

 
・子宮頸癌(扁平上皮細胞癌、腺癌)
・その前駆病変
 子宮頚部上皮内腫瘍
ヒトパピローマウイルス6,11,16,18型感染に起因する
以下の疾患の予防
 

・子宮頸癌(扁平上皮細胞癌、腺癌)
・その前駆病変
 子宮頚部上皮内腫瘍
 上皮内腺癌
・外陰上皮内腫瘍
・膣上皮内腫瘍 
・尖圭コンジローマ
接種回数 3回接種(筋肉内に注射)
(1)初回・・10歳以上の女性
(2)初回の1ヶ月後
(3)初回の6ヶ月後
3回接種(筋肉内に注射)
(1)初回・・9歳以上の女性
(2)初回の2ヶ月後
(3)初回の6ヶ月後
接種部位 上腕三角筋 上腕三角筋または大腿四頭筋
予防効果の持続期間 確立していない 確立していない
今後、追加接種が
必要になる可能性
可能性あり 可能性あり
安全性のデータ
(副反応)
承認時の国内臨床試験
(対象612人)
承認時の国内臨床試験
(対象562人)
注射部位の疼痛
(いたみ)
99.0% 82.7%
注射部位の紅斑
(赤み)
88.2% 32.0%
注射部位の腫脹
(はれ)
78.8% 28.3%
注射部位以外の副反応
(合計)
記載無し
13.3%
注射部位以外の副反応
(発熱)
5.6% 5.7%
注射部位以外の副反応
(頭痛)
37.9% 3.7%
ワクチン説明書(PDF) サーバリックスの接種をご希望の方へ
・お子様と保護者の方へ (608KB)
・成人女性の方へ (620KB)
ガーダシルを接種される方へ (163KB)
ワクチン供給メーカー グラクソ・スミスクライン株式会社
http://glaxosmithkline.co.jp/
MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/Pages/home.aspx
メーカーが作成した
子宮頸がんワクチンのサイト
Allwomen.jp
http://allwomen.jp/
もっと守ろう.jp
http://www.shikyukeigan-yobo.jp/