不活化ポリオワクチン の接種スケジュールについて

(2014/11/02 最終更新)

現在、国内で接種されている不活化ポリオワクチンには、輸入されている不活化ポリオ単独ワクチン(国
内承認2012年9月)と、国内で生産される4種混合ワクチン(3種混合+不活化ポリオ、国内承認2012年
11月)とがあります。

輸入されている不活化ポリオワクチン(イモバックスポリオ)は、以前から使われていた強毒型ソーク株
ワクチンを改良したもので、約25年前から使用されています。不活化ポリオワクチンで生涯の免疫を獲得
できるかどうかという点はまだ不明ですが、以前のワクチンでは少なくとも25年間抗体が保たれているこ
とが確認されています。アメリカのCDC(米国疾病予防管理センター)は、イモバックスポリオを基本
スケジュール(※後述)で4回接種すればおそらく生涯抗体が保たれると考えています。しかし、4歳前に
4回の接種が了してしまった場合には、4~6歳での追加接種が必要であると繰り返し強く勧奨してい
ます。

一方、4種混合ワクチンは世界で初めて弱毒型セービン株ウイルスから作られた国産のワクチンで、3種
混合ワクチン(百日咳ワクチン、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド)と同じスケジュールで接種さ
れます(第1期初回接種として、生後3か月から12か月までの間に3回、さらに第1期追加接種として、第
1期初回接種を終了してから12-18か月後に1回接種)。ですから、2歳前後で不活化ポリオワクチンの接
種が4回完了してしまうことになります。まだ1年弱しか使用経験のない「世界で初めてのワクチン」
なので、「世界的に稀なスケジュール」でのワクチン接種で生涯の免疫を獲得できるかどうかは全く不明
としか言いようがありません(現在、5回目の追加接種をするべきかどうかが検討されているようです)。

今年の末ごろに、新しい4種混合ワクチン(3種混合ワクチン+輸入イモバックスポリオ)も登場するよう
です。長年にわたって世界で十分な使用経験のあるイモバックスポリオを使用する場合には、世界で標準
的に行われているスケジュールを選ぶのが最も安全と思われます。当クリニックでは、不活化ポリオワ
クチンが国内で承認される以前(2011年9月)から、イモバックスポリオワクチンを個人輸入してCDC
の推奨するスケジュールでの接種を勧めてきましたが、今後も同じスケジュールでの接種を行っていき
ます。

アメリカCDCが推奨する接種スケジュール

 【標準】1回目:生後2ヶ月または任意の時期、2回目:(4~)8週後、3回目:1歳~1歳半または(2~)8
(~14)ヶ月後、4回目:4(~6)歳

 【スケジュールを外れた4ヶ月~6歳児(catch up schedule)】1回目:任意の時期、2回目:4週後、
回目:4週後、4回目:4(~6)歳

 【すでに1回生ワクチンを接種している場合】1回目:(生ワクチン接種)、2回目:2ヶ月以上経過し
た任意の時期、3回目:(4~)8週後、4回目:4(~6)歳
 (4歳前に4回の接種が終了してしまった場合は、4~6歳で5回目を接種

なお、厚生労働省から発行されているリーフレットもご参照ください。しかし、当クリニックでは、輸入
イモバックスポリオワクチンの接種は、海外と同様の接種の仕方をお勧めしています。現在の4種混合ワク
チンは、3種混合ワクチンと同様の接種の仕方が原則です。