4価髄膜炎菌ワクチン(メナクトラ®)の予約を受付けます

(2015/09/09 最終更新)

2015年9月から、4価髄膜炎菌ワクチンメナクトラ®)の予約受付を開始しました。

メナクトラ®(A、C、Y、W-135を含んだ4価の結合型髄膜炎菌ワクチン、MCV4)が2014年7月に
国内で認可、2015年5月21日に発売されました。

髄膜炎菌は、無症状で鼻咽喉に保菌されることもあり、感染しても全く症状が出ない人や上気道症状
のような軽い症状のみの場合がほとんどですが、一部の感染者では発熱、頭痛、嘔吐などから始まり、
皮下出血、意識障害、けいれん発作などの症状が電撃的に進行します(侵襲性髄膜炎菌感染症
IMDと呼ばれます)。未治療では半数が死亡し、抗生剤などで治療されても24~48時間以内に患者の
10%が死に至り、回復した場合でも10~20%ぐらいに聴力障害、学習障害、手足の切断などの重い
後遺症が残る恐ろしい病気です。

髄膜炎菌感染症は、日本では現在ほとんど見られませんが(毎年、髄膜炎菌性髄膜炎患者は20人弱、
2011年には宮崎県の高校で集団発生しました)、世界では毎年30万人の患者がアフリカ中央部(髄膜炎
ベルトと呼ばれています)や中近東などで発生し、3万人が死亡しています。最近では、2015年7月28日
から8月8日に山口県で開催された第23回世界スカウトジャンボリー大会に参加した北スコットランド隊
のスカウト3名とスウェーデン隊のスカウト1名が髄膜炎菌感染症を発症しました。

髄膜炎感染症は、一つ屋根の下での同居生活や大人数が集まる場所(大学等の寮、バー、様々なイベ
ントなど)での飲み物の回し飲み等のかなり濃厚な接触が感染伝播のリスクを高めることが知られていま
す。世界スカウトジャンボリー大会の例を挙げるまでもなく、日本国内でも大人数が集まる機会は多々あ
り、侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)にかかるリスクは無視できるものではありません。今後は、接種対象
者が増えてくるものと予想されます。

髄膜炎菌は、現在13種類の血清群に分けられています。そのうち、髄膜炎、脳炎、敗血症などの重症の
感染症(侵襲性髄膜炎菌感染症)は、A、B、C、Y、W-135の5種の血清群が起こします。髄膜炎菌
感染症は、他の細菌感染症に比較して抗菌薬による治療が良く効きますが、前述のように進行が極めて
速いため、「予防」が最も大切です。

髄膜炎菌ワクチンには、細菌の外殻を粉々して精製したポリサッカライドワクチン(トラベルクリニック
などで以前から使用されてきたメンセバックスⓇはA、C、Y、W-135を含んだ4価のポリサッカライド
ワクチン、MPSV4)と、さらにジフテリア毒素の蛋白質を結合して効果を高めた結合型ワクチンとが
あります(メナクトラ®など)。

メナクトラ®は、摘脾、無脾症候群、免疫不全患者やアフリカ中央部への渡航者、ハッジ(メッカ大巡礼)
に参加するためにサウジアラビアへ入国する者、欧米の学生寮に入寮する入学予定者などに接種が推奨
されています。国内では2~55歳の人に0.5mlを1回筋肉注射します(海外では生後9カ月以上で接種
可能、髄膜炎菌感染症に感染する危険性に応じて3~5年後に追加接種が求められます)。

4価髄膜炎菌ワクチンメナクトラ®)のご予約は、受付窓口またはお電話でお受けします。