アレルゲン免疫療法のご紹介

(2017/04/29 最終更新)

アレルゲン免疫療法」は、アレルギー疾患の治療法の1つで、
抗アレルギー薬を使って症状を緩和するだけの「対症療法」とは
異なり、根本的な体質改善も期待できる治療法です。アレルギー
の原因物質(アレルゲン)を少量ずつ毎日投与すると、身体の免疫
システムが徐々にアレルゲンに反応しなくなり(鈍感になり)、アレ
ルギー症状を治したり、長期間にわたって症状をおさえたりできる
治療法です。
http://www.torii-alg.jp/

古くからアレルゲンを皮下注射するアレルゲン免疫療法(皮下免疫
療法)が行われてきましたが、近年舌下にアレルゲンを投与する
舌下免疫療法」が注目されています。後者は、注射の痛みから
解放され、頻回の通院が不要で、しかも全身性の副作用(アナフィ
ラキシーショック)の発現率が低いため、すでに欧州ではアレルギー
性鼻炎の標準的な治療法とされています。2014年10月にスギ花粉症
に対する舌下免疫療法薬「シダトレン」が、2015年12月にダニによる
アレルギー性鼻炎に対する「ミティキュア」、「アシテア」が国内で
認可・発売されました。

これらの治療の対象年齢は12歳以上(現在5~11才の小児を対象とした
臨床治験が進行中)。毎日1回少しずつアレルゲン(スギ花粉、または
ダニ)を投与して体をアレルゲンに慣らすことから始め、最低2年間
(3年以上推奨)は内服を継続する必要があります。抗アレルギー薬
による対症療法のような即効性はなく、治療の効果が現れるまで長い
時間(数か月以上)がかかります。また10~20%程度は全く効果が
認められない方もおられます。

アレルゲン等の検査の結果、舌下免疫療法薬の効果が期待できる
と判断された場合に限って本治療の適応となります(シダトレンは
スギ花粉が飛んでいる1月~5月は治療開始ができません)。治療
開始時は、特に強いアレルギー反応が起こる可能性が考えられる
ため、院内で内服していただき、30分~1時間程度の経過観察を
行った後で帰宅していただきます(受診時刻によっては当日に処方
できないこともあります)。その後は、副作用症状が出た場合を除いて、
4週間に1回投薬のための受診が必要になりますが(最低2年間!)、
当院では遠隔診療システム(スマホ通院)を利用してクリニックに来院
せずに薬を受け取ることが可能で、治療からの脱落を減らしモチ
ベーションを維持することが可能と考えています。

ご希望やご不明な点などにつきましては、医師にお尋ねください。